高山の老舗料亭の【洲さき】が、国指定の文化財の指定を受けました。
【洲さき】は江戸時代の終わり、220年以上も前に創業されました。岐阜県で最古の
料亭です。
飛騨が天領だった時代の名残がいろんなところに溢れた建物は、出格子の表構え、玄
関の囲炉裏、立派な梁、伝統的な建築様式は今でも面影を残しています。ガラスなど
は、一枚一枚手作りのもの、割れてしまうと替えもありません。【洲さき】の建物
は、大切に大切に守られてきました。
そんな高山でも自慢の料亭が、国指定の文化財の指定を受けたことを記念して、祝賀
の会が開催されました。
春の高山祭りの屋台《恵比寿臺》、【洲さき】は、その屋台を守っている屋台組の一
軒です。《恵比寿臺》の屋台組の獅子舞の奉納などが行われました。飛騨の祝い唄の
《めでた》も披露され、【洲さき】の周辺はお祝ムードで盛り上がったようです。感
染が拡大している中ということもあり、あまりアピールされてなかったので私も知人
から聞いて写真をもらったのですが、雨も降らなかったので《恵比寿臺》はお祝いの
意味を込めて祭りではない平日に、蔵から出ることが出来ました。
ちなみに《恵比寿臺》は、素晴らしい彫刻が特徴です。屋根には鳳凰が一対おり、彫
刻のびっしりと埋めつくされています。裏側は、西洋の人の様子を織り込んだ織物で
覆われていて、ちょっと不思議な感じもします。なかなか間近で屋台を見ることは出
来ませんが、ぜひぜひ絢爛豪華な祭り屋台をゆっくり見ていただきたいです。
そして何よりも背面に回ると、見返し幕のオランダ人物図もさることながら、 手
長・足長の像ははまさに見どころ。少々グロテスクな感じさえしますが、どこかしら
愛嬌のある表情は江戸文化、ひいては飛騨の匠の技の魅せるものといっても過言では
ないかと思います。
祝・料亭洲さき国重要文化財指定 恵比須臺・森下獅子巡行と祝賀の会が開催されま
した。
令和4年7月25日(月)午前8時40分から、恵比須臺と森下獅子組が上三之町
(古い町並)を巡行し、料亭洲さき宅前にて祝賀の会が催されました。
恵比寿臺の皆さん、全員でのお祝いこんな平日に、祭屋台や獅子舞を見れた方はラッキーでした♪